シドニー港 港湾概要
組織
Port Authority of New South Wales(ニューサウスウェールズ港湾公社)
従来シドニー港(シドニーハーバー及びポートボタニー)は、シドニー港湾公社が管理していました。2013年に、国内第2位のコンテナ取扱量を誇るポートボタニーの管理運営権が長期コンセッション契約によりNSWポーツ社に売却されたことを契機に、シドニー港湾公社を含む州内3つの港湾公社の合併が発表され、2014年に現在の港湾管理団体であるニューサウスウェールズ港湾公社が設立されました。
ニューサウスウェールズ港湾公社では、州内の主要港湾(シドニーハーバー、ポートボタニー、ニューキャッスル港、ケンブラ港、ヤンバ港、イーデン港)において、航行管制、港湾施設管理、水先案内、海洋汚染防止、海難救助などを行っています。
概要
シドニーハーバー
国内最大都市であるシドニーを背後に抱えるシドニーハーバーは、クルーズをはじめ一般貨物やバルク貨物など幅広く取り扱う総合港湾として機能しています。貨物取扱施設はクリーブアイランド、ホワイトベイ、ダーリングハーバー、サーキュラーキーに立地しており、主な取扱貨物は、砂糖、塩、セメント、石膏、精製油、食物油などがあげられます。
一方で、シドニーハーバーは世界有数の美港としても知られており、クルーズ船の寄港回数は国内第1位となっています。港内にはオーバーシーズ・パッセンジャーターミナル(OPT)とホワイトベイ・クルーズターミナルが立地しており、クルーズ船専用ターミナルを2箇所持つ港は、国内でシドニーハーバーのみとなっています。OPTはサーキュラーキーの北、オペラハウスを対岸に望む位置にあり、主に外航クルーズ船が寄港しています。一方ホワイトベイ・クルーズターミナルは、2013年に供用開始したターミナルで、隣接する岸壁では2隻同時着岸が可能となっています。また、同ターミナルでは、クルーズ船の着岸が予定されていない日には、各種イベントなどに利用可能となっているほか、ターミナル隣接部を一般向けに開放しています。過去半世紀において、この親水空間を市民に開放するのは初めてのことです。
ポートボタニー
シドニー市街地から南方約12キロメートルに位置するポートボタニーは、メルボルン港に次ぐ国内第2位のコンテナ取扱港であり、また国内有数の石油・天然ガスの輸入拠点として機能しています。
現在、コンテナターミナルは、ブラザーソンドックの北側と南側にパトリック社及びDPワールド社が、またヘインズドックにハチソン社が立地しており、これら3社のターミナルオペレーターにより運営されています。
パトリックス社は、自働ストラドルキャリアを取り入れた自働化ターミナルを2015年4月に導入しました。
一方、石油・天然ガスをはじめとしたバルク取扱施設としては、従来1979年に完成した、1バース体制での取り扱いが続いていましたが、岸壁利用率が平均80%にまで上がり、キャパシティ不足の懸念から、港内で2番目となる液体バルクターミナル(岸壁延長270メートル/係船能力120,000DWT)の建設を進め、2014年2月にターミナルが完成しました。
将来計画
ニューサウスウェールズ港湾公社は2018年より、ポートボタニー近郊のヤラ湾及びMolineux Pointでの新たなクルーズターミナルの建設を検討しています。今後、建設による周辺地域への影響の調査や利害関係者との協議を進め、2023年に着工する予定ですが、新型コロナウイルス拡大のため計画に遅れが生じています。
また、NSWポーツ社は2015年に、今後30年のマスタープランを策定しました。マスタープランでは持続可能なサプライチェーンの構築のため、ポートボタニーと市街地間の交通渋滞の解消と効率的な鉄道輸送網の提供、陸上施設の効率的な使用、港湾の処理能力の向上、港湾活動による騒音や光害被害の発生の防止を目標として掲げています。さらに、マスタープランと合わせて、第二次 sustainability plan を2019年に作成し、ポートボタニーの鉄道輸送網への投資、環境に配慮した港湾施設の建設、環境に配慮した船舶へのインセンティブの導入などを実施する予定です。
統計
貨物量
シドニーハーバー(会計年度7月から6月末)
*ホワイトベイの統計値はホワイトベイターミナル及びホワイトベイ4番の合計
|
2020-2021年 | 2019-2020年 | 2018-2019年 |
2017-2018年 |
---|---|---|---|---|
オーバーシーズ パッセンジャー ターミナル(OPT) |
0 |
165 |
214 |
219 |
ホワイトベイ* |
0 |
81 |
95 |
121 |
その他 |
0 |
31 |
14 |
12 |
合計 |
0 |
277 |
323 |
352 |
2019-2020年 | 2018-2019年 |
2017-2018年 |
増減 |
|
---|---|---|---|---|
OPT |
961,637 |
1,135,689 |
1,169,589 |
-15.3% |
ホワイトベイ* |
214,425 |
302,673 |
430,247 |
-29.2% |
合計 |
1,176,062 |
1,438,362 |
1,599,836 |
-18.2% |
ポートボタニー(2020-2021年、会計年度7月から6月末)
2020年コンテナ取扱量世界第78位(Lloyd's List)
コンテナ合計
- 個数TEU
- 2,704,313
- トン数
- -
コンテナ積
- 個数TEU
-
1,336,698
- トン数
- -
コンテナ揚
- 個数TEU
- 1,367,615
- トン数
- -
コンテナトランシップ
- 個数TEU
- -
- トン数
- -
その他項目(非コンテナ貨物)
- 合計(R/T)(レベニュートン)
-
5,618,309
- 積(R/T)(レベニュートン)
-
388,324
- 揚(R/T)(レベニュートン)
-
5,618,309
名古屋港との交易状況(2021年)
- 総取扱貨物量
- 89,257トン
*統計数値はシドニーハーバーとポートボタニーの合計
名古屋からシドニー(単位:F/T(フレートトン))
品種 |
トン数 |
シェア% |
---|---|---|
自動車部品 |
44,679 |
53.6 |
電気機械 |
8,714 |
10.4 |
その他機械 |
6,411 |
7.7 |
ゴム製品 |
4,483 |
5.4 |
窯業品 |
4,296 |
5.1 |
その他 |
14,845 |
17.8 |
合計 |
83,428 |
100.0 |
コンテナ合計:5,829トン
(個数)(285TEU)
シドニーから名古屋(単位:F/T(フレートトン))
品種 |
トン数 |
シェア% |
---|---|---|
非鉄金属 |
13,316 |
90.9 |
輸送用機器 |
599 |
4.1 |
金属くず |
329 |
2.2 |
飲料 |
178 |
1.2 |
綿花 |
53 |
0.4 |
その他 |
168 |
1.2 |
合計 |
14,643 |
100.0 |
コンテナ合計:14,643トン
(個数)(702TEU)
名古屋港コンテナ船定期航路(2022年8月現在)
寄港無し
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港営部 誘致推進課 国際渉外担当
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