タイ港湾公社 港湾概要

ページ番号1001123  更新日 2025年5月20日 印刷 

組織

Port Authority of Thailand(PAT:タイ港湾公社)

地図:タイ港湾公社の管轄下にある各港が国際港湾と地方港湾に区別され位置図に表示されている。

タイ港湾公社(Port Authority of Thailand)は、タイ運輸省の管轄下にあり1951年に港湾公社法に基づき、独立した港湾管理団体として組織されました。
同公社は、国際港であるバンコク港、レムチャバン港に加え、地方港を監督する権限も与えられており、現在、内陸河川港であるチェンセン港、チェンコン港、ラノン港の3港も管轄しています。

概要

バンコク港

バンコク港は、チャオプラヤ川の河口から約30から40キロメートルに点在する大小80余りの岸壁で構成された河川港であり、約70年の歴史をもつ国際的商業港です。
タイ港湾公社が管理する同港の公共ターミナルは、バンコク・クロントイ地区に隣接しており、港から背後圏内への貨物輸送を効率的かつ経済的に行うことが可能です。
しかしながら、貨物量の増加に伴う船混みの激化、港湾の狭隘化とバンコク市内の交通渋滞の緩和のため、現在、レムチャバン港を基幹航路のコンテナ船寄港地とする一方で、同港を近海航路のコンテナ船寄港地及び内陸水運の拠点とする機能分担が進んでいます。

レムチャバン港

レムチャバン港は、バンコクの南東135キロメートルのチョンブリ県に位置する大水深港で、バンコク港の代替港として1991年に開港したタイで最も重要な国際貨物港です。

国の経済社会発展計画に沿って発展してきたバンコク港は、喫水が8.2メートルで制限されているため国際海上物流における船舶の大型化に対応できず、またバンコク市内の交通渋滞の悪化や人件費の上昇などの問題が深刻化しているため、レムチャバン港をバンコクの外港として開発することが決定されました。
1980年代に東部臨海開発計画の一環として1986年にレムチャバン港第一期開発計画が着工されました。そして、日本の海外経済協力基金の援助も得て、1991年1月に正式に開港しました。
ターミナル運営については国際入札による民営化が進められ、現在7つのコンテナターミナルが民間オペレーターにより運営されています。
バンコクとは高速道路で約2時間の距離にあるほか、バンコク東部ラッカバンに位置する内陸コンテナデポとは高速道路及び鉄道で結ばれています。

将来計画

タイにおいては、堅調に増加を続けるコンテナ貨物に対応するため、また、貨物の道路輸送から鉄道輸送及び水上輸送への転換(モーダルシフト)を推進するため、主要港湾であるバンコク港及びレムチャバン港において以下の施設整備計画が進められています。

バンコク港

PATは、バンコク港のサービス品質と港湾運営効率の向上を目的に、主要5施策から成る「バンコク港戦略計画2018-2022」を策定しており、バンコク港西ふ頭に自働化ターミナルを建設する計画です。
2019年にPATが発表した「バンコク港再開発計画」では、バンコク港(中核ビジネスゾーン)、商業ゾーン、バンコク近代港湾都市開発エリアの3つの開発区域に分けられており、港湾物流関係では2つのコンテナターミナルや空コンヤード、配送センターなどの施設の建設が含まれています。
また、渋滞緩和のため、バンコク港とBangna-Art Narong Expresswayを結ぶ道路、Expressway Rampの開発も進められており、2025年までに開通する予定です。

レムチャバン港

レムチャバン港では第1期開発区域のA,Bバース及び第2期開発区域のCバースとDバースの一部が稼働しており、現在は、Dターミナルの全面供用に向けた整備が進められています。2022年4月より、Hutchison Portsはタイのゼネコン大手と調印し、Dターミナルの第2期工事を開始しており、2025年までに完工する予定です。
また、タイ政府が進める東部経済回廊(EEC)の構想の元、第3次拡張計画の一環として、E1、E2、F1、F2ターミナルの開発が計画され、2018年10月にタイ政府から許可を受けました。2021年11月にGPC(タイ民間電力大手ガルフエナジーとタイ石油公社系などとの合弁会社)がPATとPPP(Public-Private Partnership)契約を締結し、308億7,100万バーツ(約1,174億円)の投資を発表しました。
その他に、SRTOと呼ばれる鉄道輸送ターミナル及びコンテナ貨物の沿岸(水上)輸送用ターミナルについても整備が進められており、完工後には同港におけるコンテナ輸送の30%が鉄道輸送となる見込みです。

地図:レムチャバン港の整備予定地が地図に表記されています。

統計(バンコク港)

2022年統計

総取扱貨物量

合計

18,536,000トン

7,121,000トン

11,415,000トン

コンテナ貨物量

合計

1,259,370TEU

759,090TEU

459,343TEU

空コンテナ

40,937TEU

寄港隻数
8,774隻

名古屋港との交易状況(2024年)

総取扱貨物量
517,492トン

名古屋からバンコク(単位:F/T(フレートトン))

品種

トン数

シェア

鋼材

82,941

55.5

その他化学工業品

18,990

12.7

産業機械

11,671

7.8

自動車部品

5,238

3.5

化学薬品

3,789

2.5

その他

26,854

18.0

合計

149,492

100.0

コンテナ合計:67,600トン
コンテナ個数:3,686 TEU

バンコクから名古屋(単位:F/T(フレートトン))

品種

トン数

シェア

木材チップ

73,315

19.9

54,027

14.7

製造食品

41,353

11.2

動植物性製造飼肥料

38,374

10.4

その他化学工業品

32,072

8.7

その他

128,859

35.0

合計

368,000

100.0

コンテナ合計:234,737トン
コンテナ個数:10,343 TEU

統計(レムチャバン港)

2021年統計

世界コンテナ港ランキング:第16位【出典:Lloyd's List】(2023年)

総取扱貨物量

合計

94,100,000トン

52,627,000トン

40,590,000トン

T/S

883,000トン

コンテナ貨物量

合計

8,675,801TEU

4,181,567TEU

2,800,506TEU

空コンテナ

1,693,728TEU

完成自動車取扱量

合計

1,521,860台

1,260,235台

261,625台

寄港隻数
11,692隻

名古屋港との交易状況(2024年)

総取扱貨物量
3,460,788トン

名古屋からレムチャバン(単位:F/T(フレートトン))

品種

トン数

シェア

自動車部品

630,139

35.6

完成自動車

433,492

24.5

鋼材

152,405

8.6

産業機械

105,031

5.9

その他化学工業品

90,634

5.1

その他

359,233

20.3

合計

1,770,934

100.0

コンテナ合計:1,610,672トン
(個数)75,514 TEU

レムチャバンから名古屋(単位:F/T(フレートトン))

品種

トン数

シェア

完成自動車

439,633

26.0

自動車部品

213,312

12.6

その他化学工業品

205,058

12.1

電気機械

157,346

9.3

輸送用容器

121,905

7.2

その他

552,600

32.7

合計

1,689,854

100.0

コンテナ合計:1,247,210トン
(個数)64,448 TEU

名古屋港コンテナ船定期航路(バンコク港)(2025年5月現在)

航路:バンコク

サービス

運航事業者

寄港回数

ターミナルオペレーター

(着岸岸壁)

IA88

 

MAERSK

*SJJ
週1回(土曜日)

三菱倉庫

(飛島南)

VTX2

 

SITC

*NOS

*SINOTRANS

週1回(金曜日)

三井倉庫

(鍋田)

VTX3

 

SITC

*KMTC

週1回(月曜日)

三井倉庫

(鍋田)

JTT

 

WHL

週1回(金曜日)

名港海運

(NCB)

JTC

YML

*EVERGREEN MARINE CORP.

週1回(土曜日)

東海協和

(鍋田)

*はスペースチャーター

名古屋港コンテナ船定期航路(レムチャバン港)(2025年5月現在)

サービス

運行事業者

寄港回数

ターミナルオペレーター

(着岸岸壁)

JTV2

ONE

*SITC

週1回(土曜日)

旭運輸

(NCB)

JTVSCNC

 

CMA CGM ASIA

*CMA CGM

*CNC

*CUL

*NAMSUNG

*TS CONTAINER LINES
週1回(土曜日)

フジトランス

(TCB)

JTXCNC

CMA CGM ASIA

*CMA CGM

*CNC

*CUL

*EVERGREEN MARINE CORP.

*INTERASIA LINES
週1回(水曜日)

上組

(NCB)

KTX2

OOCL

*COSCO
週1回(火曜日)

名港海運

(NCB)

IA88

 

MAERSK

*SJJ
週1回(土曜日)

三菱倉庫

(飛島南)

VTX2

 

SITC

*NOS

*SINOTRANS
週1回(金曜日)

三井倉庫

(鍋田)

VTX3

 

SITC

*KMTC
週1回(月曜日)

三井倉庫

(鍋田)

VTX6

SITC 週1回(土曜日)

上組

(鍋田)

JTT

 

WHL 週1回(金曜日)

名港海運

(NCB)

JTC

YML

*EVERGREEN MARINE CORP.

週1回(土曜日)

東海共和

(鍋田)

*はスペースチャーター

PDFファイルをご覧いただくには、「Adobe(R) Reader(R)」が必要です。お持ちでない方はアドビシステムズ社のサイト(新しいウィンドウ)からダウンロード(無料)してください。

より良いウェブサイトにするために、ページのご感想をお聞かせください。

ご職業
このページの情報は主にどのような目的に利用されますか。


このページに関するお問い合わせ

港営部 みなと振興課 国際渉外担当
〒455-0033 名古屋市港区港町1番11号
電話:052-654-7840 ファクス:052-654-7995
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。