タイ港湾公社 港湾概要

ページ番号1001123  更新日 2024年8月26日 印刷 

組織

Port Authority of Thailand(PAT:タイ港湾公社)

地図:タイ港湾公社の管轄下にある各港が国際港湾と地方港湾に区別され位置図に表示されている。

タイ港湾公社(Port Authority of Thailand)は、タイ運輸省の管轄下にあり1951年に港湾公社法に基づき、独立した港湾管理団体として組織されました。
同公社は、国際港であるバンコク港、レムチャバン港に加え、地方港を監督する権限も与えられており、現在、内陸河川港であるチェンセン港、チェンコン港、ラノン港の3港も管轄しています。

概要

バンコク港

バンコク港は、チャオプラヤ川の河口から約30から40キロメートルに点在する大小80余りの岸壁で構成された河川港であり、約70年の歴史をもつ国際的商業港です。
タイ港湾公社が管理する同港の公共ターミナルは、バンコク・クロントイ地区に隣接しており、港から背後圏内への貨物輸送を効率的かつ経済的に行うことが可能です。
しかしながら、貨物量の増加に伴う船混みの激化、港湾の狭隘化とバンコク市内の交通渋滞の緩和のため、現在、レムチャバン港を基幹航路のコンテナ船寄港地とする一方で、同港を近海航路のコンテナ船寄港地及び内陸水運の拠点とする機能分担が進んでいます。

レムチャバン港

レムチャバン港は、バンコクの南東135キロメートルのチョンブリ県に位置する大水深港で、バンコク港の代替港として1991年に開港したタイで最も重要な国際貨物港です。

国の経済社会発展計画に沿って発展してきたバンコク港は、喫水が8.2メートルで制限されているため国際海上物流における船舶の大型化に対応できず、またバンコク市内の交通渋滞の悪化や人件費の上昇などの問題が深刻化しているため、レムチャバン港をバンコクの外港として開発することが決定されました。
1980年代に東部臨海開発計画の一環として1986年にレムチャバン港第一期開発計画が着工されました。そして、日本の海外経済協力基金の援助も得て、1991年1月に正式に開港しました。
ターミナル運営については国際入札による民営化が進められ、現在7つのコンテナターミナルが民間オペレーターにより運営されています。
バンコクとは高速道路で約2時間の距離にあるほか、バンコク東部ラッカバンに位置する内陸コンテナデポとは高速道路及び鉄道で結ばれています。

将来計画

タイにおいては、堅調に増加を続けるコンテナ貨物に対応するため、また、貨物の道路輸送から鉄道輸送及び水上輸送への転換(モーダルシフト)を推進するため、主要港湾であるバンコク港及びレムチャバン港において以下の施設整備計画が進められています。

バンコク港

PATは、バンコク港のサービス品質と港湾運営効率の向上を目的に、主要5施策から成る「バンコク港戦略計画2018-2022」を策定しており、バンコク港西ふ頭に自働化ターミナルを建設する計画です。
2019年にPATが発表した「バンコク港再開発計画」では、バンコク港(中核ビジネスゾーン)、商業ゾーン、バンコク近代港湾都市開発エリアの3つの開発区域に分けられており、港湾物流関係では2つのコンテナターミナルや空コンヤード、配送センターなどの施設の建設が含まれています。
また、渋滞緩和のため、バンコク港とBangna-Art Narong Expresswayを結ぶ道路、Expressway Rampの開発も進められており、2025年までに開通する予定です。

レムチャバン港

レムチャバン港では第1期開発区域のA,Bバース及び第2期開発区域のCバースとDバースの一部が稼働しており、現在は、Dターミナルの全面供用に向けた整備が進められています。2022年4月より、Hutchison Portsはタイのゼネコン大手と調印し、Dターミナルの第2期工事を開始しており、2025年までに完工する予定です。
また、タイ政府が進める東部経済回廊(EEC)の構想の元、第3次拡張計画の一環として、E1、E2、F1、F2ターミナルの開発が計画され、2018年10月にタイ政府から許可を受けました。2021年11月にGPC(タイ民間電力大手ガルフエナジーとタイ石油公社系などとの合弁会社)がPATとPPP(Public-Private Partnership)契約を締結し、308億7,100万バーツ(約1,174億円)の投資を発表しました。
その他に、SRTOと呼ばれる鉄道輸送ターミナル及びコンテナ貨物の沿岸(水上)輸送用ターミナルについても整備が進められており、完工後には同港におけるコンテナ輸送の30%が鉄道輸送となる見込みです。

地図:レムチャバン港の整備予定地が地図に表記されています。

統計(バンコク港)

2021年統計

世界コンテナ港ランキング:第100位以下【出典:Lloyd's List】(2021年度)

総取扱貨物量

合計

21,185,000トン

7,910,000トン

13,275,000トン

コンテナ貨物量

合計

1,437,848TEU

543,506TEU

894,342TEU

空コンテナ

34,098TEU

寄港隻数
4,170隻

名古屋港との交易状況(2023年)

総取扱貨物量
577,815トン

名古屋からバンコク(単位:F/T(フレートトン))

品種

トン数

シェア

鋼材

77,384

49.3

その他化学工業品

23,643

15.1

産業機械

15,110

9.6

自動車部品

7,538

4.8

非鉄金属

4,397

2.8

その他

28,774

18.3

合計

156,846

100.0

コンテナ合計:80,787トン
コンテナ個数:4,559 TEU

バンコクから名古屋(単位:F/T(フレートトン))

品種

トン数

シェア

木材チップ

102,570

24.4

動植物性製造飼肥料

49,367

11.7

その他化学工業品

40,217

9.6

製造食品

39,304

9.3

陶磁器

27,332

6.5

その他

162,179

38.5

合計

420,969

100.0

コンテナ合計:296,960トン
コンテナ個数:12,983 TEU

統計(レムチャバン港)

2021年統計

世界コンテナ港ランキング:第20位【出典:JOC】(2021年度)

総取扱貨物量

合計

90,485,000トン

50,566,000トン

38,919,000トン

T/S

1,000,000トン

コンテナ貨物量

合計

8,418,711TEU

4,146,685TEU

4,188,699TEU

空コンテナ

1,462,997TEU

完成自動車取扱量

合計

1,060,980台

948,742台

112,238台

寄港隻数
11,041隻

名古屋港との交易状況(2023年)

総取扱貨物量
3,323,593トン

名古屋からレムチャバン(単位:F/T(フレートトン))

品種

トン数

シェア

自動車部品

636,422

35.8

完成自動車

425,864

23.9

鋼材

162,365

9.1

産業機械

104,128

5.9

その他化学工業品

80,234

4.5

その他

370,364

20.8

合計

1,779,377

100.0

コンテナ合計:1,633,634トン
(個数)78,488 TEU

レムチャバンから名古屋(単位:F/T(フレートトン))

品種

トン数

シェア

完成自動車

351,662

22.8

自動車部品

210,111

13.6

その他化学工業品

176,726

11.4

電気機械

146,455

9.5

輸送用容器

139,063

9.0

その他

520,199

33.7

合計

1,544,216

100.0

コンテナ合計:1,193,581トン
(個数)61,849 TEU

名古屋港コンテナ船定期航路(バンコク港)(2022年8月現在)

航路:バンコク

サービス

運航事業者

寄港回数

ターミナルオペレーター

(着岸岸壁)

JTVS

CMA CGM ASIA

*CMA CGM

*CNC

*CUL

*NAMSUNG

*T.S.LINES

週1回(水曜日)

フジトランス

(飛島南)

JTX

 

CMA CGM ASIA

*CMA CGM

*CNC

*CUL

*EVERGREEN MARINE CORP.

*INTERASIA LINES

*SEALAND A MAERSK

*YML

週1回(木曜日)

上組

(NCB)

IA88

 

SEALAND A MAERSK

*CNC

*HAMBURG SUD

*MAERSK

*SAFMARINE

*SJJ
週1回(土曜日)

三菱倉庫

(飛島南)

VTX2

 

SITC

*NOS

*SINOTRANS

週1回(金曜日)

三井倉庫

(鍋田)

VTX3

 

SITC

*KMTC

週1回(月曜日)

三井倉庫

(鍋田)

JHT

 

T.S.LINES

週1回(金曜日)

東海協和

(鍋田)

JTT

 

WHL

週1回(金曜日)

名港海運

(NCB)

JTC

YML

*CNC

*EVERGREEN MARINE CORP.

週1回(土曜日)

東海協和

(鍋田)

*はスペースチャーター

名古屋港コンテナ船定期航路(レムチャバン港)(2022年8月現在)

サービス

運行事業者

寄港回数

ターミナルオペレーター

(着岸岸壁)

JTV2

ONE

*SITC

*WHL

週1回(金曜日)

旭運輸

(NCB)

JTVS

 

CMA CGM ASIA

*CMA CGM

*CNC

*CUL

*NAMSUNG

*T.S.LINES
週1回(水曜日)

フジトランス

(飛島南)

JTX

 

CMA CGM ASIA

*CMA CGM

*CNC

*CUL

*EVERGREEN MARINE CORP.

*INTERASIA LINES

*SEALAND A MAERSK

*YML
週1回(木曜日)

上組

(NCB)

KTX2

 

OOCL

*COSCO
週1回(土曜日)

名港海運

(NCB)

IA88

 

SEALAND A MAERSK

*CNC

*HAMBURG SUD

*MAERSK

*SAFMARINE

*SJJ
週1回(土曜日)

三菱倉庫

(飛島南)

VTX2

 

SITC

*NOS

*SINOTRANS
週1回(金曜日)

三井倉庫

(鍋田)

VTX3

 

SITC

*KMTC
週1回(月曜日)

三井倉庫

(鍋田)

JHT

T.S.LINES 週1回(金曜日)

東海協和

(鍋田)

JTT

 

WHL 週1回(金曜日)

名港海運

(NCB)

JTC

YML

*CNC

*EVERGREEN MARINE CORP.

週1回(土曜日)

東海協和

(鍋田)

*はスペースチャーター

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港営部 誘致推進課 国際渉外担当
〒455-0033 名古屋市港区港町1番11号
電話:052-654-7840 ファクス:052-654-7995
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