ル・アーヴル港湾公社 港湾概要
組織
GRAND PORT MARITIME DU HAVRE(ル・アーヴル港湾公社)
ル・アーヴル港では、フランスの2008年港湾改革法を受け、それまで港湾当局が荷役機器を所有、港湾荷役作業員を直接雇用し港湾運送事業を直営していた体制を改め、港湾荷役を民営化しました。その結果、国営ル・アーヴル港湾公社(Grand Port Maritime du Havre)は近代的な地主型港湾管理者へと組織改革しました。
現在ル・アーヴル港湾公社は国に指名された局長を筆頭とした執行部の下、ル・アーヴル港の管理を行っています。
一方、セーヌ川流域3港湾(ル・アーヴル港、ルーアン港、パリ港)は、産業、物流、観光分野において欧州規模で統一的な港湾サービスを提供することを目的に、2012年に合同事業体HAROPAを設立しました。現在は統一ブランドHAROPAの下、3港湾が共同して戦略、開発、マーケティング、広報等を行っており、ル・アーヴル港も対外的には "HAROPA-ル・アーヴル港" の名称で活動を行っています。
フランス政府は、HAROPA3港(ル・アーブル、ルーアン、パリ)を2021年6月1日付で、統合(一港化)し、“Seine Axis Major River & Sea Port”が誕生しました。
概要
フランス北部、英仏海峡に面したセーヌ川河口に東西27kmに渡って拡がる、総取扱貨物量フランス第2位、コンテナ取扱量フランス最大の港湾。2017年には開港500周年を迎えました。
1517年に、通商促進とセーヌ川河口の防衛のため、当時は漁村であったこの地にフランソワ1世国王によって建設されたのがル・アーヴル港の起源であり、捕鯨、タラ漁などの基地として発展し、19世紀以降は貿易港として港湾整備が進められました。第二次世界大戦でほぼ全域が破壊されましたが、戦後再建され、60年代以降は商業港としてだけでなく、製油、造船、機械、自動車、食品などの産業が立地する工業港としての役割も担っています。
外海に面しているため、大型コンテナ船の直接寄港が可能であり、極東とフランス間の貨物の約8割を扱っています。また、北欧州港湾の中ではアジアに最も近いという地理的優位性を持っています。
HAROPAを構成する3港(ル・アーヴル港、ルーアン港、パリ港)間ではセーヌ川を利用したはしけ輸送が行われているほか、港から高速道路網に直結可能な道路交通網や、コンテナターミナル内に整備された引き込み線を起点に内陸部の50か所以上と結ばれている鉄道網など、様々な輸送モードに対応しています。

将来計画
2000年に、総額1650億円を投じる国家プロジェクト「ポート2000」を策定し、コンテナターミナルの拡張(4,200m・12バース)を進めています。整備資金の負担割合は国1/3、企業1/3、港1/3。新ターミナルは、北欧州ではロッテルダム港に続き、潮汐に関係なく20,000TEUクラスのコンテナ船が寄港でき、既に10バース(東からCMACGM(4バース)、マースク(2バース)、MSC(4バース)傘下のターミナル運営会社が使用中)が稼働。
さらに、現在岸壁を700m延伸し、面積42ha、2バースを整備中で、2024年に新ターミナルの開業を予定しています。
統計
2019年統計
- 入港隻数
- 約 5,400隻
項目 |
合計(トン) |
---|---|
リキッドバルク |
36,131,000 |
ドライバルク |
1,224,000 |
コンテナ |
21,933,000 |
合計 |
60,172,000 |
コンテナ合計
- 個数TEU
-
2,763,000
- トン数
-
21,933,000
名古屋港との交易状況(2020年)
- 総取扱貨物量
- 97,344トン
名古屋からル・アーヴル(単位:F/T(フレートトン))
品種 |
トン数 |
シェア |
---|---|---|
自動車部品 |
18,442 |
49.2 |
産業機械 |
8,565 |
22.8 |
その他化学工業品 |
2,373 |
6.3 |
事務用機器 |
1,984 |
5.3 |
ゴム製品 |
1,661 |
4.4 |
その他 |
4,509 |
12.0 |
合計 |
37,534 |
100.0 |
コンテナ合計:37,239トン
(個数)(2,567 TEU)
ル・アーヴルから名古屋(単位:F/T(フレートトン))
品種 |
トン数 |
シェア |
---|---|---|
輸送用容器 |
15,148 |
25.3 |
その他の石油 |
8,361 |
14.0 |
その他食料工業品 |
5,480 |
9.2 |
その他化学工業品 |
4,904 |
8.2 |
その他石油製品 |
3,888 |
6.5 |
その他 |
22,029 |
36.8 |
総計 |
59,810 |
100.0 |
コンテナ合計:59,810トン
(個数)(4,018 TEU)
寄港状況(2021年9月現在)
サービス |
運航事業者 |
寄港回数 |
ターミナルオペレーター (着岸岸壁) |
---|---|---|---|
FP1 |
ONE *HAPAG-LLOYD *YML *HMM *CMA CGM *COSCO *EVERGREEN MARINE CORP. *OOCL |
週2回 (水曜日) (金曜日) |
旭運輸 伊勢湾海運 上組 名港海運 (TCB) |
PDFファイルをご覧いただくには、「Adobe(R) Reader(R)」が必要です。お持ちでない方はアドビシステムズ社のサイト(新しいウィンドウ)からダウンロード(無料)してください。
このページに関するお問い合わせ
港営部 誘致推進課 国際渉外担当
〒455-0033 名古屋市港区港町1番11号
電話:052-654-7840 ファクス:052-654-7995
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。